いま豊橋市では市役所全体の予算(使えるお金)を
「一律で15%もカットしよう」という
とても厳しいコストカットが進められています
これを「マイナスシーリング」と呼びます
大きなプロジェクトによる借金の返済でお金が足りなくなっている一方で私たちの暮らしを支えるお金が大きく削られようとしています
一体どういうことでしょうか?
ここでは円グラフなどのデータも交えながら
それぞれの内訳と市民生活への影響を分かりやすく解説します
市のお財布はどうなっているの?
市の予算は大きく2つに分かれます
絶対に減らせないお金(義務的経費)オレンジ色
全体の大部分を占める部分は法律や制度によって支払いが義務づけられており市の一存で簡単に削ることができない「固定費」です
① 扶助費(社会保障費)
生活保護費 児童手当 障害者支援 医療・介護に関する給付など 少子高齢化に伴い自動的に膨らみ続けています
② 人件費
市民生活を支える行政サービスやインフラを守るための職員の給与や退職手当などのコストです
③ 公債費(過去の借金の返済)
過去に公共施設やインフラ整備などで発行した借金の返済です 新アリーナや新ごみ焼却施設といった巨額の大型投資のために膨大な市債を発行しているため 今後の返済負担が重く跳ね上がります
日々の暮らしや行政を支えるお金(自由裁量予算など / 青色の部分)
学校や公共施設の電気・ガス代(光熱水費)各種委託料 各種団体への補助金など日々の行政運営に欠かせない日常コストです
この「絶対に減らせないお金オレンジ色の部分(借金の返済など)」が全体の大部分を占めるため市が自由に使えるお金がどんどん少なくなっています
日々の暮らしや行政を支えるお金(青色の部分)「一律15%カット」のマイナスシーリング(赤色の部分)がかけられることで日々の暮らしに直結する部分が直撃を受けてしまいます
令和8年度 マイナスシーリング15%のイメージ図
このままだと私たちの暮らしはどうなる?
使えるお金が極端に絞られることで次の深刻な影響が懸念されます
① 身近なサービスやイベントの縮小
公共施設の維持費や日々の行政サービスが真っ先に削られます
② 道路や学校のメンテナンスができない
古い道路や橋 学校 水道管などを直したくてもお金がなくて「そのまま放置」せざるを得ない状態になります
③ 市民への負担転嫁(値上げなど)
足りない財源を補うため水道料金の値上げなどが直接家計に跳ね返ってきます
豊橋市の水道料金の値上げ計画 https://senkyo.xyz/water-rates/
義務的経費の増加がもたらす「構造的な問題と影響」
自由裁量予算(青色)の極端な圧迫 社会保障費の自然増や大型プロジェクトの借金返済といった「絶対に削れない義務的経費」が全体のパイを大きく陣取ると市が独自に使える財源が奪われます
今後 投資的経費はどうなっていくか(予測される未来)
巨額の借金返済(公債費)
大型投資が終わった後あるいは並行してそのツケが「公債費(過去の借金の返済)」として義務的経費にスライドして跳ね返ってきます
老朽化インフラの「更新・維持すらできない」事態
豊橋市でも高度経済成長期に建てた公共施設 学校 道路 橋 水道管などが一斉に老朽化を迎えています
本当であれば継続的に投資的経費(黄色の部分)をかけて直していかなければならない時期ですが新アリーナや焼却炉などの特定の大規模事業に財源が吸い取られ「市民生活に直結する身近なインフラの修繕や建て替え」が後回しにされ放置されるリスクが高まります
「将来への投資」の枯渇
子育て世代を呼び込むための学校の環境改善 新しい産業基盤の整備 防災・減災のための投資など これからの人口減少や本来必要な『未来への投資』に回すお金が出せなくなるという大きな矛盾(行き詰まり)に直面しています
歳入の構造的な大幅減少(市民税・固定資産税等)
人口が減少し特に現役世代(生産年齢人口)が縮小していくと市税の基盤である個人市民税や固定資産税の収入が大きく落ち込みます
約36万人(2026年)から2047年には30万人を下回る人口
6万人(1/6)の人口が減少する推移となっています
豊橋市の人口減少問題 https://senkyo.xyz/population-decline/
地方自治法には「会計年度独立の原則」というルール
原則として「今年入ってくる税金(歳入)の範囲内」でしか市民のためのサービスや事業にお金(歳出)を使ってはいけないと法律で決まっています
足りないときのやりくり(貯金や借金で枠を広げる)
どうしても税金だけではお金が足りないときは市の貯金(財政調整基金)地震や台風のために用意してある「防災の貯金箱(財政調整基金)」からお金を出したり国から「地方債」という名前で借金をしたりします
法律上これらもすべて「今年の歳入」としてカウントしてよいため無理やり歳入の枠(使えるお金の枠)を広げて支出をその範囲に収めます
地方債の落とし穴(未来の自由に使えるお金を圧迫する)
ただし借金である「地方債」には大きな注意点があります
地方債を借りるとその年は助かりますが次の年からは絶対に削れない「義務的費用(公債費という借金返済のお金)」に加算されてしまいます
この返済が増えれば増えるほど市が新しく公園を作ったり独自のサービスを始めたりするための「自由に使える歳出(予算)」がどんどん圧迫されて使えなくなってしまいます
令和8年度の財政のみどころ
① 税政調整基金 75億円の目標がどうなるのか?
② 来年(令和9年度)にも連続したマイナスシーリングとなるのか?
年度末には公表される予定
まとめ
これからの豊橋はどうなる?
大きな建物の借金返済と15%の予算カットのダブルパンチ このままでは私たちが安心して暮らすための大切なインフラやサービスすら維持できなくなる「枯渇の時代」がやってきてしまいます 市の大きなお金の使い道をみんなでしっかり見つめ直す必要があります